著作物を書籍にして出版するというのは、基本的な流れだ。現在も書店に行くと、たくさんのビジネス書が並べられている。
しかし、こうしたビジネス書のライフサイクルはとても速く、内容のよしあしにかかわらず次に出版されたものに埋もれてしまいがちだ。版権を持つ著作者にとって、これはもったいないことだ。せっかく執筆した著作物を、もっと色々なメディアを活用して多くの人に活用してもらいたい、ひいては二次利用からも収益を得たいと思うのは当然のことだ。
そこでご提案したいのが、eラーニング教材化だ。ビジネス書になるような著作物は何かを伝え、問題を解決するためのものが多い。こうしたノウハウをeラーニングの教材にして利用してもらうことで利用者のすそ野を拡大するのは、簡単にできる割にはメリットが大きい。
著作物の教材化は容易に可能で、しかも絶版化しない
著作物は文章というテキストデータになっていることが多いので、そこからeラーニングの教材にする作業は比較的容易だ。もちろん自分自身でやることなく、教材制作会社に依頼することも可能だ。
その場合も著作物というコンテンツを持っているのは著作者自身なので、機械的な教材化の作業だけを依頼すれば良く、費用もさほど大きなものにはならない。書籍は印刷する必要があるため、売れ行きによって重版をするかどうかが決まり、売れる勢いがなくなれば絶版となる。絶版となると書店に置かれている冊数以上の露出はなくなってしまうが、eラーニング教材だと受講者が検索をして希望すればいつでも受講できる状態にできるため、著作者の意向に関係なく絶版化することがない。
簡単に教材化できて、しかも絶版化しないというのは、eラーニングを利用しない選択肢が見当たらない気すらする。
双方向のメディアを活かして新たな読者層を開拓
eラーニングはWebをベースに提供されるため、双方向メディアであるという特徴がある。つまり、受講者から何か質問やメッセージがあれば、LMSの機能を使って簡単に通信が可能だ。
書籍の著作物を読んだ読者からの声をもらう機会というのは、出版だとなかなか難しい。しかし、eラーニングだとそれがあまりにも簡単に実現するので、著作者にとっても生の声に触れる貴重な機会となる。さらに、こうした場を活かして受講者(読者)に対して満足度を高められるようなアプローチができれば、著作者自身のイメージアップや今後の活動に貢献することもあるはずだ。
この記事のまとめ
版権を持つ著作者にとって、一人でも多くの人にコンテンツを利用してもらうことは営業的なメリットにもつながる。eラーニングは簡単に教材化が可能で、しかも絶版化しない。さらに受講者(読者)との通信も容易なので、著作者にとって露出の拡大や満足度の向上など、営業的なメリットがとても大きい。